不動産事業のリスク量

新型コロナウイルスの件で、不動産事業のリスクについて考えさせられました。

当社のような不動産事業は資産運用なので、資産リスクにフォーカスしたリスク管理をしています。

つまり、土地・建物の経済価値評価を行い、それに対する収益からリターン率をみています。

グロス利回りとかネット利回りとかで金融商品的に表現していますが、実体はいい加減なものです。

空室などの事業リスクについては収益を調整していました。

例:資産リスク=1億円(資産価格)、収益1000万円、リターン10%

これで、債権や株などの金融商品と比較しているのだからいい加減なものです。

しかし、今回のようなパンデミックにまだ至っていない状態でもホテル系の不動産事業の打撃は収益の調整では済まないレベルだなと思いました。

資産運用の原則ですが、価格変動リスク(資産の下落)、金利変動リスク、信用リスクに追加して事業環境リスクみたいなものを計量化しておくことが大切だなと思いました。

例:資産リスク=5000万円(ブレがリスク量なので資産価値とはイコールではない)

  金利変動リスク=100万円(借入依存度によって異なる)

  信用リスク=10万円(賃料不払いリスク)

  自然災害リスク=100万円(地震や台風による滅失・一部滅失による資産減、賃料減)

  事業環境リスク=100万円(この評価がわからないが、人口動態や空室率なども含めたもの)

  トータルリスク量≒5200万円くらい

  リターンは、過去5年の実績平均値が固いと思います。